かるかぁない

軽い靴、重い靴




軽い靴、重い靴って実際はどの位? 何グラム、いや何キロなの? という素朴な疑問にお答えする為、靴の重量を調べてみました。 その結果、カールカナイ氏が昔から主張しているように靴は結構重いのでした。
計測はレディス24cm、メンズとスニーカー26cm(US8)で行いました。 片足の計測ですから、1足分は下記数値の2倍あります。

【レディスシューズ】

 パンプス系は200g台前半で、革と合皮に差はありませんでした。 元々華奢な作りですから重さも意識するほどはありません。両足で450g位。 日本人成人女性の平均体重は53kgですから、その1%位まではそう重く感じないの かもしれません。

 パンプ系より軽いのがデイリーシューズ。1980円商品の120g、 ヘップの130gなど100g台のオンパレードです。 ご近所履きでシニア比率も高いジャンルですから気軽さが重要で、 軽いことはコスト面も含めて重要なようです。 通学定番はパンプと変わらない200g台前半ですが、 トゥやヒールの大きなカジュアルは300g台。
そして見るからに重そうなエルダンテスのその又1番はなんと1kgオーバー! まるで体力強化用の鉄ゲタです。 これを履いてガンガン踊った安室やマックスはかなり秀でたアスリートと言えましょう。

 サンダル系は厚いパンやプラットフォームが影響してパンプ系の2倍、3〜500gもあります。 注目なのは本物の下駄で、わずか150g。軽いということはエネルギー消費も当然少ないわけで、 自然素材ですからまんまエコロジーです。伝統的履物はえらい。もっとハイレベルなエコ商品はワラジなんでしょうけど。  ウォーキングではタウン用でシニアも履くエコー、ペダラが軽く、アウトドア用のブルックス・ハイテックがやや重くと、使用条件にあっています。 カジュアルスニーカーはほとんど300g台で、底の材質と体積に大きく左右されています。


【メンズシューズ】

 ドレスはアダルト用が300g台前半、ヤング用が400g前後、リーガルとモード系が500g台と別れました。リーガルのサドルとウイングチップは合成底ですが、さすがにずっしり、アダルト用ビジネスの1.8倍もありました。
 サンダルは200g台前半。カジュアル&アウトドアは機能や素材の違いで300gから1kgオーバーまで広い範囲に分布しています。よりヘビーな環境には靴もよりヘビーにというわけです。それでも街中で500gオーバーというのはオーバークォリテイというか、ちとつらそうです。ファッションだから何でもありなのですが、アメリカの白人や黒人と日本人とでは体重が20%も違いますから、当然合う輸入品と合わない輸入品があります。

     
《カジュアル&アウトドア》
アディダスナマンガ(シャワサン)200g
ホーキンスサンダル9609210g
クラークスデザート480g
ホーキンス4951 540g
ホーキンス9001  550g
ホーキンス9901(ゴアテックス) 660g
チペワ25061(ワーク)  780g
レッドウイング2268(エンジニア)   1100g


【スニーカー】

 軽さのチャンピオンは通学用ロングセラーの月星ジャガーシグマ 190gです。大台の200gを切ってスニーカーではぶっちぎりの勝利。その驚異的な軽さは発売当時も話題になり、今でも全国各地の学校指定を多数獲得しています。
 一般のランニング系は300g台、スタンダード系とハイテクハイカット系が400g台です。つまりスニーカーと革靴の重さとほとんど一緒です。意外や意外で、スニーカーを履く時の軽快感は単なる「感じ」に過ぎませんでした。スニーカーには返りの悪い厚底タイプや、ラストの細い某メーカー品なども存在しますから、スニーカーといえどもファッション重視なのがわかります。
 ハイテクハイカットタイプはそのボリューム感の割りには軽い400g台に収まっています。中身が空気ですから当然でしょうか。
 サイズによる違いをジャンプマンプロで計測してみましたが、US8で440g、9が450g、10が460gとごく小さな差でした。理論的には体積と重量の差は長さの差の3乗近くまで広がるはずですから、不思議なほど差が少ないのです。

ジャガーシグマ04190g ナイキスカイロン370g
アシックス3200270g ナイキトライアックス380g
ナイロンコルテッツ270g プーマスエード390g
レザーコルテッツ300g プロケッズ4900 390g
ナイキサスティーン300g コンバースオールスターLo 400g
ナイキスピリドン300g アディダススーパースター410g
アシックス3300300g アディダスウルトラスター410g
ニューバランス380310g ナイキベーキン430g
ニューバランス990340g プーマレモスエード 430g
ニューバランス996350g ナイキジャンプマンプロ440g
ニューバランス565360g レザーオールスターLo450g
ニューバランス576370g バンズフレークスエード450g
バンズスリッポン370g



 とはいえ、靴は軽い程良いわけでもなく、ハイキングやトレッキングの時、若い人が長距離を歩く時などはある程度重い方が良いと言われます。又、防滑やクッション性など機能面で不可欠な素材があり、それで重くなることもあります。
あとは国民性でしょうか、男性に限ってですが、堅牢重視のゲルマン系(独・英・米東部・東日本)はグッドイヤーの丈夫で重い靴派。見た目重視のラテン系(伊・仏・西日本)はマッケイやセメントの軽い靴派になります。女性はシニアの一部を除きほぼ全員が美しさ優先ですので、製法にまで国民性や地域性の違いは現れません。

靴の重さを総括すると、
女性用で軽いのは300g以下、重いのは400g以上
男性用で軽いのは400g以下、重いのは500g以上

 靴店の方は接客時に「220gしかありませんので、こちらでしたら2泊の旅行でも疲れません」とか使ってみましょう。もちろん誰でも慣れがあり、いつも履いているのより軽ければ重量にかかわらず軽く感じますし、いつものより重ければやはり重く感じます。

 ちなみにソックスは60g、パンストは20gです。服は下着込みの一式で春秋で2kg、冬はコートが加わって3kg、盛夏のTシャツ短パン姿はたった300g。夏はえぇのぉ〜。 それにバッグが中身込みで2〜3kgあります。(「重いバッグ、軽いバッグ」参照) 先日小中学生のバッグを調べましたところ、中身もサブバッグも込みで小学生5kg、中学生6kgもありました。子供達も大変です。他に手に持つものではテニスラケットが300g、野球のバットが900g、電話の受話器が250g、包丁が120g、ウォークマンや折り畳み傘が250g、雑誌ではアンアンが550g、ノンノ750g、キャンキャンやJJが1kgあります。
 他に今回の調査で分かったのは靴にも固体差があるということ。同アイテム同素材同サイズでも重量に差のあることがあります。特にロングセラー商品はパーツや製造工程の変更がある為でしょうか1割近い差のある商品もありました。一部のインポート商品ではなんと左と右で1割近い差のあるものまでありました。日本製品ではまずありえないことですから、やはり文化慣習の違いでしょうか。日本やドイツのようにある意味で緻密な国もあり、そうでないアバウトな国もあると。世界は広いということです。

取材協力 ヤマナカ靴店


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